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ICTが広げる、子どもたちの学びの可能性
インクルーシブ教育が目指しているもの
近年、「インクルーシブ教育」という言葉を耳にする機会が増えました。
難しく聞こえるかもしれませんが、簡単に言えば、障害の有無に関わらず、1人ひとりの違いを認めながら共に学んでいくという考え方です。
私は母として、そして児童発達支援・放課後等デイサービスを運営する立場として、多くの子どもたちと関わってきました。
その中で感じるのは、子どもたちはみんな違うということです。そして、みんな違って、みんないい。
言葉が得意な子。体を動かすのが得意な子。じっくり考えることが得意な子。
そして、読むことや書くことに少し苦手さを抱えている子。
違いがあるのは当たり前なんですよね。
だからこそ、みんなが同じ方法で学ぶ必要はないのだと思います。

ICTは「できる」を増やすための選択肢
数年前には未来の話だった一人一台のタブレット端末やオンライン授業も、今では少しずつ当たり前になりつつありますよね。
学校によって活用状況には差があるように思いますが、子どもたちの学び方の選択肢は確実に広がっています。
私たちの教室でもICTを活用した療育や学習支援を取り入れていますが、その中で感じることがあります。
それは、「できない」のではなく「やり方が合っていない」だけかもしれない。ということです。
例えば、うちの次女だと、書くことが苦手なのですが、音声入力なら自分の考えを表現できることがあります。
読むことが苦手なお子さんでも、読み上げ機能を使うことで内容を理解しやすくなることがあります。
ICTは苦手を補うためだけのものではなく、その子らしい方法で学び、その子らしい力を発揮するための選択肢の一つとして、全ての学校に取り入れられたらよいなあと願うものです。
AIをはじめとする技術はこれからも進化していくのでしょう。
しかし、どれだけ時代が変わっても大切なのは、
「この子にはどんな方法が合うのだろう」
と考え続ける大人の存在であると思います。
一人ひとりの違いを認め合い、それぞれが自分らしく学び、自分らしく成長していける社会。
ICTは、その可能性を広げてくれる心強い味方なのだと思います。


五藤博義
学習⽅法研究者
学習環境について⻑年、研究開発を続ける。複数の⾃治体で特別⽀援教育担当教員研修の講師や都⽴特別⽀援学校の外部専門員(アセスメント)を務めた。ベネッセコーポレーションニューメディア研究所⻑などを経て現在、レデックス株式会社代表取締役、主幹研究員。コアヴィレッジでの発達障害支援において全般的な監修を行う。
